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りりこのコラム

住宅のデザインにおける“流行り”に潜む罠

毎年のことですが、桜の季節は足早に過ぎ去っていきます。

先日、研究室時代の仲間が出張で来郡しましたので、急遽のミニ同期会を開催しました。メンバーは3人。大手建材メーカーでマーケティングの課長をしているT君と郡山の老舗設計事務所で活躍するA君。そして工務店の私です。いずれも建築に携わる仕事ですが立場が違うと意見が違うもの。面白い話が聞けました。

「最近、大手のハウスメーカーなんかでは、窓際の天井と軒天を同じような部材でデザインするのが流行っているよ。」とT君。
「なるほどね。空間の流動性だね。」と僕。
それに対してA君は「流行りとか普遍性も大事だけど強烈な個性が個としての普遍性に繋がることもあるぜ。」と。

酔っぱらいの会話なので少々理屈っぽくなっていますが、要するに流行りを分析する建材メーカー、それに乗るかどうか考える工務店、間違ってもそれには乗らない設計事務所という流通の縮図が見えたというお話。

住宅のデザインには“流行り”が存在します。洋服のように流行りに乗って買い替えが可能ならいいのですが住宅はそうも行きません。流行りに乗るのも一つの方法ですが、普遍的なデザインとのバランスも大切にしたいものです。

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